推して参る

舞台観劇感想、になったらいいな。

リボンの騎士ーその2ー

前回のエントリのあと、16日17日とマチソワ×2の四公演、観てきました。


そうするとなんとなく、もやっとすることもある。
ので、その辺りを。

批判しようという魂胆はないです。あくまでも感想です。


原作読んだときにも思ったんだけど、この作品の大元は「ジェンダーフリー」だと思うんだけど、違うかしら。

天使チンクちゃん、少年っぽいキャラとしゃべり方だけど、女の子が演じてるし。
各性別のよい例(どう言い表していいか解らない)が王妃、ブラッドで、悪い例がヘル夫人、ナイロン卿だと思う。

おはなしの終わらせ方はよかったと思う。
チンクちゃんじゃないけど「今はいつなの?」っていうツッコミ通りだけど、まぁ、アリじゃないかと思うのです。

だけど!パンフ!の!質問事項!なんとなく残念。なぜわざわざ男の心と女の心と線引きしたの~???と、もやっと。


したところまでを2015年に書いていたようですが、その先をまったく思い出せないので・・・
一旦供養。上げるだけ上げておきます・・・

初主演とはそういうこと

去年の今頃、もふ虎の衝撃から勢いでブログを開設したわけですが。

その後まさかの続編で推しの初主演が決まりまして。

 

日々せっせと銀河劇場に通っています。

(が、もふ虎ほどチケットを取っていない。なぜなら泣いて泣いて辛いから。ごめんなさい)

 

2月のDVDイベントでみんなが匂わすからさ!!!!!!!!!

再演だと思うじゃん!!!!!!!!!!!!!!

3月1日の解禁を見て

「???????????????????????????????」

ってなるじゃん、続編じゃなくて。

そして、主演の文字を見て、理解して、職場のロッカールームで泣き崩れて同僚に心配されるというもはやそのころから要介護状態だったわけですが。

 

これは絶対初日から行く、と決めていました。

が、他舞台に必死になっていた間にまさかのFC振り込み期間経過してしまい、とれたチケットを流すというダメっぷり。

改めて読み返した応募確認メール?の「今後の抽選が不利になる可能性があります」の文字に震えた。(パタリロ!、取れますように…)

 

仲間に恵まれ、お零れをいただいて無事に!!!初日!!!観劇できました。

上京⇒転職後は日祝休みの平日どこかで1日、というスケジュールの勤務になりまして。

初日はまさかのその平日休みに当たり、余裕の移動でした。

朝は5時から目が覚めた(小学生の遠足か)

 

 

 音響爆音感が増した気がする。オープニングの雷鳴はいまだに死ぬほどびっくりする(雷苦手)

かつ、若干歌に頼りすぎな感もあり。前作が良すぎただけに、歌入りの曲が来ると泣け、と言われている感じがしてしまう。(それでも涙は不思議と出てしまった)

今になると歌が大音量ではいると鼻をすする音や嗚咽がかき消されるのでこれは「安心して泣けよ」という意味なのでは?というくらい泣いていますけどね!!!!

もっと西南戦争がクローズアップされるかと思いきや、割と「空白を埋めて、貞吉の魂を救うために斎藤一を生かす話」と言った感(だいぶ無理やり言葉にしたけどな!)。もののふ白き虎の「だから俺はここに来た」に繋げる話し。輝いていた白虎達が散り、土方が散り。戊辰戦争後もゲリラ戦を繰り返して抗って、戦場でもののふとして散りたかった斎藤。土方にかけられた呪いの言葉(言い過ぎ)のお陰で、明治まで生き延びてしまった。
戦乱がなくなり平和になった世を満喫する一般市民に属せない斎藤一

人斬り、とは表現されていなかったはずだけれど、斎藤の表情から汲み取る人斬りの血というか。その魂が行き場を無くしていた。し、再び剣を振るう気にはなれなかったんだろうな。

私は初日、一番頭から離れなかったのは1幕半ば(確か)の斎藤一が白虎隊を憧れ、と言っていたこと。聞き間違いじゃなければ。新撰組に居ながら間者のような立場だったり、を繰り返していた斎藤一が、仲間だ!強くなるんだ!お前がいるから俺は強くなれる!な白虎隊に憧れって。ずるい、ずるすぎる。

 そこでまず、涙腺崩壊でした。

その集団に憧れていた斎藤一新選組結成~函館の戊辰戦争集結を経て西南戦争でこぼした言葉は。

集団はできたときがピークで、野心や夢を掲げるがいずれ腐る、といかうものだった。


おそらく、新撰組が、そうであったと。白き虎たちは、腐る前に敗戦へ向かう故郷の姿を目の当たりにして、武士として誇り高く命を絶った。そんな白き虎達がきっと憧れだったんだよね、斎藤。

斎藤が救われなくて辛い。

その後、最後の戦にすると言われて敵対していたはずの新政府方が作った組織の抜刀隊として。再び戦場に散る覚悟で臨む西南戦争

ただし、自分が参加する条件のように土方の最期を見届けた新撰組隊士も呼んでくれ、と。

 

土方の最期を見届けた隊士から、その様子を聞いて、泣く斎藤も辛い。

 

何度か繰り返し観るうちに、そのシーンでは「ほんっとにしょうがねえぇなぁ、この人は」みたいな表情で泣く。

集団からはぐれた一匹狼は、最後の戦場で生きてやる、と半ばやけくそのように覚悟を決めて、最後に半次郎と相対したように私は捉えています。

 

終戦後、山縣有朋さんとのやり取りで、生き残るのはお前らしくていいんじゃないか、との言葉を受けて、再び涙を流す斎藤。

BGMがあっても前方だと嗚咽が聞こえてくる。

その後ろに更に貞吉の声、土方の声、、、、と誰だっけ、度忘れして出てこないすみません。

 

最後に再び土方が表れて、かける声に「生きてやりますよ!!!」と力強く言い放ち、泣き笑いの表情でその場を去る。

っていうラスト!!!
たぶん6日から、自分が見に行って気づいたのは6日の夜公演なんですが。

ラストの軍服が作中に出てきたベロアっぽい光沢のある生地のものから!!!

もふ虎の時、貞吉に会いに行った時の軍服に代わってるの!!!!!!!

 

 

ずるいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい

 

 

この経験をして、生き残った狼は生き残った魂の死んでる虎を、生き返らせに行くんでしょ??!!

 

しかも大久保さんには「故郷はない」と答えた。のに、貞吉とのやり取りで貞吉は函館の酒を用意したのに対し、故郷の酒(今となっては会津の酒、もしくはワイン?)がいいというんでしょ??!!!

 

うわぁああああああああああああああああん!!!!!!!!!!!!!

 

え、もふ虎の時すでに続編決まってたの??!!それとも西田さんの伏線回収能力がすごいの???!!!!どうなのねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 見るたびに新しい発見があってもうなんというか終演後、誰かと話したい。のに!時間がない!!!つらい!!!!!!!

 

 

書いているうちに暴走してしまって、全然タイトルにそぐわないので無理やり話を戻します。

続きはきっとまた書くから(いつのなるかはわからない)

 

 

初日。

本編でも案の定泣かされて(特に会津のワインワインした宴がダメ。いまだに号泣ポイント。BGMも最強)いたんですがね。

 

 

まさかカーテンコールで一番泣くと思っていなかった(本気でそう思っていた)

 

 

周りもしっかり輝くようにお話を作ってくれる西田さんだから、あんまり本編中は斎藤が主役、とは強く思わなかったんだけど(でも、センターに立つ回数も多いし、殺陣も多いし主役感はちゃんとあった)カーテンコールで、大御所の内海さんや大澄さんも含めた呼び込みで、一番最後に真ん中から出てきて真ん中に立つ姿を見て、せき込む程泣いてしまった。

 

もちろんここがゴールではないけれど、病んだ時期もあったので応援してきてよかった、真ん中に立ってる…(みんなが良く言う)尊いってこれか…


とか、ほんとうにいろいろとこみ上げるものがあってこらえられませんでした。

念のためフェイスタオルを(もちろんFCの公式のやつな。白いタオル時に黒いゴシック体で推しの名前が全面印刷された代物)持って行ったんだけど、大活躍でした。

涙も吸い取ってくれるし、嗚咽も殺してくれました。やるねぇ~~。

 

 

((やべーよな、カテコでこんなに泣いてたのたぶん私だけだぞ恥ずかしい))

 

と思いながら外に出たら、知り合いも割とみんなそんな感じで安心しました。

 

 

私はよくモノのたとえで…「レイアースみたい」って言います。
大山巌の如く始まる突然の昭和炙り出し)

 

一般の方々もいる場所で、場所も人目もはばからずに抱き合って泣く姿を「レイアースみたいだった」って使うんだけどまったく伝わらないと思うので敢えて解説をすると、魔法騎士レイアースの無印最終回なんです。

レイアースがよくわからない若い人はぜひ読んでほしいんだけど(ここでまさかのステマ)、修学旅行で来ていた東京タワーから突然、異国に召喚された女の子たちがいるのね。その子たちはその国を救うために戦ったきたはずなのに実は、国の姫の願いをかなえるために、国の人間は姫を殺せないから代わりに姫を殺すために召喚されたと知って、泣きながら姫を殺すという少女漫画のトラウマになりそうなお話なんだけど。

その最終回で「こんなのってないよ・・・!!」って東京タワーでその女子たちは泣くシーンなんだけど!!!

 

今回は「こんなのってないよ!」という心境ではないにしても、終演後のロビーでフォロワーちゃんたちが抱き合って泣いてる姿を見て「レイアースみたいだ」と思ったのでした。(回りくどい)

 

 

毎回毎回、ブログや文章を纏められる人ってすごいなー、という心境とともにいったん強制終了します。

 

たぶん、また何度か更新すると思う。

 

 

 

 

上京しました

下書きのままになっている記事をなんとかしたい、といいつつなんともできず。
ちゃんとやろう(笑)

この感想ブログを始めた頃は長野の山奥に住んでいて、観劇に行くならもったいないから必ずマチソワ。
実家に帰る電車の最終は早い(22時頃)し、下手をすると2時間に一本だしそんな事情から長野駅までは必ず自家用車。
マチネなんかとっちゃうとうっかりしていられないので吹雪の日でも早朝にツルツルの山道を慎重に車で下っていました。
帰りの最終の新幹線に乗れればラッキー、乗れた日は真夏はカッ飛ばして帰って日付が変わる、真冬は吹雪の中を山登り。
演目によっては最終に間に合わず始発の新幹線で帰ってそのまま仕事。などという頭のおかしい生活をしていました。
(2nd全国氷帝、全国立海、もふ虎はかなりキツかった……)

2015年の闇金ドッグス舞台挨拶東名阪全通をした時だったかな。
翌日念のために休みを取っていたのですがシャレにならないくらい疲れが出て

もう、若くない。

と悟るに至りました。

そしてバカはバカなりに熟考して、この四月から東京都民になりました。

転職もしました。
今までの職歴を考えると19時定時とかそんなのばかりだったので、18時定時でも早いほう。
(けど、銀劇が思いのほか遠くてトライアスロン。)

学生時代の同級生たちはどんどん結婚をしてママになっていて。
フェイスブックとかでたまーに生存確認をかねて(親戚もやっているので)記事を投稿すると
「趣味に時間が使えて楽しそうでいいね」といわれる。
けど、僻みだけど結婚して子供を生む選択をしたのはあなたでしょ、って。

私は正直、結婚できないだろうから自分の老後は自分で何とかせねばいけない、と
危機感だけは(本当に危機感だけ)持っている。

いちおう、覚悟は決めて上京しました。

えへへ~、推しかわいいなぁ(ハート)

だけじゃ、生きていけない。

なんだか収拾がつかなくなりましたが。


先日チケット譲渡でお世話になった方に手渡しの場所へ行ったら
「あ、よくお見かけしますー」
と言われて、ちょっとうれしかった。

Let's go to 会津

 

 

祝・もののふ白き虎ロス脱却!!
というわけで、2016年2月10日。待つこと120日余り。長かった。

もののふ白き虎のDVDが発売されました…
私はこの日のために休みを取って、届いた瞬間から鑑賞会を初めて2周したところです。皆さんはいかがでしょうか。

 

会津に行ってきたときの写真、上げておこうかな~、と思い立ったので。


行ったのは2015年10月17日から1泊2日。
重大なもふロスで思考が働いていなかったときにおそらく告知があったと思われる、なぜかスルーしてしまった推しのイベントに向かうフォロワーさんたちを横目に、行ってまいりました。

午前中は別の用事を済ませて、その日の夜に到着でまずは東山温泉。
東山温泉は松平家ともつながりの深い土地で、松平容保さまが入ったといわれているお風呂のあるお宿に泊まりました。たしか。お宿の中に温泉が3か所あって、食事もおいしくいただきました。またちゃんと、じっくり計画を立てリベンジをするときはお世話になりたいお宿でした。

 

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翌朝。私にしてはかなり頑張って起きて、食事を済ませて市街地へ向かう途中。
すごく存在感のある土方さんを見つけました。

東山温泉は土方さんも傷を治すために湯治に訪れていたそうです。



どんっ!!!

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会津若松の街中はあかべぇとハイカラさんという周遊バスが30分おきに走っているので、まずは温泉から近い松平家の墓標を。と、ぬるいことを考えていました。

なんていうか、激山。超山。まごう事なき、山。
中途半端な下調べしかしていなかったのでヒールで来てしまっていて、断念。
ごめんなさい。ヒールじゃなくて歩きなれた靴をお勧めします。

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こんな山、喜んで登れるの小野田坂道君くらいしかいないッショ。

 

 

気を取り直して次は、会津武家屋敷。

ここに向かう途中、あかべぇとハイカラさんの方向を間違えて一度出たはずの東山温泉へ戻ってしまう痛恨のミス。アホの極み乙女。しかも、最初に温泉から移動したときと同じ運転手さんでした。

なんとか軌道修正して、会津武家屋敷へ。

会津の城下は戊辰戦争の折に焼けてしまっているのでおそらく残っておらず、当時のもの、ではなく復元のものですが頼母どののお家再現。

たぶん、これはアレです。蟄居を言い渡されてるところだと思います(と、勝手に妄想しながら回りました)

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会津の女性は強い、というような逸話・言い伝えがありますがそれを象徴するように慰み者になるくらいなら、と頼母殿の奥さん、娘たちが自害したときの様子の再現など、人形はシュールですが「うっ・・・」と目の奥にこみ上げるものを感じました。

武家屋敷を後にして、飯盛山へ向かいます。
これぞまさしく、もふもふ白き虎。かわいい。

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例のアレで有名になった大久保商店さんを通り過ぎ。
私は体力に自信がないので歩く歩道のお世話になりました。

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山頂。ローマ教皇から贈られた慰霊碑。
地元のガイドさんに声をかけられたのでお世話になりました。

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某安西君が30分かかったという噂の飯盛山山頂から鶴ヶ城を探せ!のコーナー。

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・・・・・・・!!!???

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なんで君、これ30分かかったん…アレな写真とかではないはずですがちょうど白い十字のように線が入っているように見える位置です。たぶん5分かかってません。
ガイドさんに「30分かかる人っているんですか?」って聞いたら「その人は目が悪いんじゃないですか?」と・・・

あとは戻る道にある貞吉さんと、白虎隊隊士のお墓へお参り。

 

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ガイドさん曰く何年か前のジャ●ーズの白虎隊の時はそれはそれはたくさん若い女の子が来たそうですが、最近もまたちょっと増えてる、とかおっしゃってました。
すみません、たぶんそれもふ虎拗らせ女子です。

そのお仲間さんたちと思しき方々は「熱心に調べてくれてる人が多くて、こちらの説明なんていらないくらいです」とのこと。さすがです。
でもやっぱり、現地に行くと現地でしかわからないことはたくさんある。と痛感。(たぶんその辺は他の方も書いてると思うので割愛)

このあと、某安西君の行った御蕎麦屋さんでお昼を食べたり赤べこを作ったりしたんだけど満喫しすぎてまったく写真を撮らず。
そして、カメラも充電がなくなる、というぽんこつぶりを発揮してしまったので・・・ほんとに春になったら、どなたか一緒に回ってくれませんか…(こんなところで

そして、おわります。ちゃんと最後まで、書ききれるように、リベンジしたい所存です…うううっ。




 

 

はじめてのてにみゅ

 

とても素敵なエントリを拝見したので自分の時はどうだったかな、と、思い返してみました。

テニミュ自体は、初演の頃から存在は知っていました。

 


原作のテニスの王子様ガチで私が越前リョーマ君と同じ歳だった中学1年生の時に始まった新連載で、いろいろな掛け算をするきっかけになった作品。初期は確か3-6推しだった。サル山のチンピラだった跡部様初登場シーンで当時中学2年くらいだった私は文字通り撃ち抜かれて、今に至ります。

(祭壇とかは作れないけど毎年バレンタインにせっせとチョコを送っていたくらいは雌猫。雌猫歴15年。ひぃ)

高校の同級生が初演(ガチの初演、演劇部だった彼女は伝説の初代から見ていた)に行って「すげぇよ!!!!テニミュすげぇよ!!!!!!」って鼻息荒く語ってくれたのをスルーしていました。
あの、よくある皆様おなじみの「漫画を3次元にするなんて」っていう厨二思想です。


今思うと、当時の私を殴り倒したい。
だって!!!!!!!!伝説の初代も伝説の初代氷帝も間に合ったんだよ?????馬鹿なの?死ぬの?と、思う次第であります。

その後進路が分かれてしまったので友人にステマされることはなかったのですが、大学四年の夏。
長野が誇る至宝、古川雄大氏がいたから実現したであろう全国氷帝長野公演の誘いも受けましたが当時はバンギャルをこじらせていたので「遠征費用を稼ぐ」とせっせとバイトをしておりました。

ほんと、殴り倒したい。
タイムマシンが欲しい。(過去を悔いても仕方がないけどこれをまさしく後悔と言うのだと痛感しました)


その後まだしばらくバンギャルが続くわけですが、もろもろあって過食&不眠に陥ってしまい、職を変えることにしました。


4か月くらい休養という名のニートニコ厨になった私のもとへ謎の暗号「ステップステップワンツーワンツーくるりと回ってイナバウアーが押し寄せてきます。


原作では全国大会の氷帝戦が終わり、氷帝の姿を見なくなってしまってから、チョコレートは忘れることなくもうルーティンワークの如く、毎年贈っているのに、読んでいなかったのですが…新テニのニコニコ動画配信を機に出戻りました。(チョロすぎる)

 


そこからの、転落っぷりと言ったらもう。
ニコニコ動画とかYouTubeってすごいですよね…沼に入りやすいようにホイホイ動画が転がってる…(ほんとはアレなものもありますけど、ニートにはありがたい

そこで伝説の初代跡部に堕ちるわけですが、なんせリアルタイムではない。残念なことにリアルタイムではない。しかもなぜか、一通りDVDやらを見たあと、今をときめく抱かれたい芸能人No.1に上り詰めた(超まさかの)斎藤工さん爆推しになりました。


私2次元、2.5次元ともに声フェチです。認めます。


もう、その頃は名脇役的なポジションで1クールに1たくみ(ワンカーブワンゲロの金田君のノリで)、だったので茶の間で推しておりました。当時からのフォロワーさんには本当に申し訳ないと思っている。今は少しこれでも落ち着いた)
茶の間とは言いつつも確か2012年?かな?の笑う巨塔は東京1公演、新潟1公演見に行っている。し、ニコニコ本社でなぜか行われたカレンダーの握手会も行ったwwwwww懐かしい…

 

相変わらず長いな私。久しぶりに語りたいので許してくれさい。


そして、運命の2013年4月

今の勤務先の研修で、1か月ほど東京にいることになったのでその間にあるドリライとやらに行ってみよう」その好奇心・・・でした。
2ndちゃんたちは顔も名前も一致しない、そんな失礼なレベルでした。


ご縁があって工たくみ言いながらTLを荒らしていたころからのフォロワーさんのお零れにあずかって…忘れもしない4月27日公演。
アリーナ最前のあたり(もうもやっとしいる)で、拝ませていただきました。
ゲストだったヒデの白石も!!!堪能させていただきました!!!!!
私は横浜アリーナに墓を建てた。

ドリライに行くまでは、1stしか知らない時代遅れBBAだったので、今の推しの情報なんて「加藤和樹さんを大好きな愚民、24歳男子」としか知らなかったんです。

(おもに↓のライブレポで見かけた関係者席でなく、なぜか客席にいた玄徳とゆかいな仲間たち。そしてLIVE中の”やべー、和樹さんまじかっけぇ~”の、発言のせい)

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ドリライは、まさしく夢のライブ。開演したら怒涛のキャラ登場。15年近くお慕い申し上げていた跡部様がそこにいました。
王子様たちが、ほんとにそこにいました。まじでびっくりした。



なんていうか、美しすぎて声が出なかった。

(声を出す=ヴォオオオオオオオオオイ!!という世界に浸っていたので猶更)




終演後に「本公演!夏からちょうど全国氷帝!!!!」と慌ててTSCへ入るけど、もう全国氷帝申込確か間に合わないし、という時期で!!
テニモさんだったかな。必死で初日のチケットをもぎ取った記憶があります。

前日は全然寝れなかった。

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この席に座るまではDVDでしかテニミュを見たことがなくて、負けるのは辛いけど大好きな氷帝戦で。

 

なんていうかトリオのところからすでに「わー!これ進研ゼミでやったことある!」状態だったんですが。

 


M3の氷点下の情熱でわけわからないくらい泣きじゃくった記憶があります。

DVDで見た曲だし、氷帝が生きてるし!


泣く準備なんて全くしてなくて、たぶん周りには「うわ~、やばいBBAいる」状態だったんだろうな・・・(遠い目)その節は申し訳ありませんでした(ブーメラン)



氷帝が、跡部様が、絶対に紙の中から出てこれないと思っていた王子様たちが、目の前にいるんですもの。
声を出して良ければ、叫んでTDCの階段ダッシュできるくらいの衝撃でした。


たぶん、大体の人は「あるある」って思っていただけると思うけど。
そのくらい、とても大きな衝撃。

 


みんな、でなんでこんなにチケットいっぱい持ってるんだろ、私は複数回観劇するものではないだろうな、なんて甘かった。
最終的に読みが甘くて遠征の準備まではしていなかったので東京公演のみでしたがどんどん増えていく半券。10公演は入らせていただいたと思います。
当日引換券とかいうシステムもまったくわからなかったし、ぴあ店頭で座席を選べるなんて知らなかったし、そもそもどこで見ていいかもわからなかったので当日券と、ひたすら譲渡を探しました。


そんななか、ご縁でお譲り頂いたもの。(↓)
この回の公演くらいまでは跡部様というキャラ推し視点からの「テニミュってすごい」だったのが本格的に「青木玄徳、推して参る」の覚悟を決めた公演でした。

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こうして、どんどん半券の増えていく病気にかかってしまいました。


今の世の中は沼、とかクラスタとか、よくわからないかっこいい概念、価値観があるみたいです。
が、やっぱり基本的にはアナログ育ちの昭和生まれにはよくわからないから、たいしたことはせずに、健やかな成長を見守る「勝手なお母さん」のようなポジションで3rdシーズンも含めて応援するに至りました。
バンギャル時代はV系雑誌の文通コーナーに出して”当方異端芸者狂愛、特に下手G愛です。遠征は東京、大阪メイン。地方住のため、他会場のレポなどしていただける方募集。住所は~(個人情報丸出し)”とかやってた世代)



後悔はあるけれど、私の観る世界が変わり始めたあの時、こちらからお声をかけさせていただいてOKしていただいたフォロワーさん。

 

数々のご縁で譲っていただいたいろんなお席。



そのすべてのものが糧となって、地方からでも日帰りできるならホイホイ見に行ってしまうチョロい観劇モンスターが生まれました。

考察やら細かな感想は同じ世代のお姉さま方にお任せして、ただ「あはは~、かわいい、たのしい~!!!」っていうクソみたいなスタイルですが、楽しいです。楽しいんです。
テニス最高セイヤー!


本当に、皆様いつもありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします(無理やり終わる)



※下書きになったままの記事がいくつかあるのでなんとかし隊

 

 

リボンの騎士-サファイアの瞳に魅了されるおはなし-

 

もののふ白き虎の大千秋楽からはや1か月半。
新たなる青木さんのお仕事の現場に行ってまいりました。毎度のことながらネタバレ注意。です。
恐れ入りますが、自衛していただけましたら幸いです。



リボンの騎士。原作、手塚治虫氏。

青木さんと手塚治虫さんは切っても切れない関係にありますが(血縁とかではなく。気になったあなたはGoogle先生あたりで「青木玄徳 手塚治虫」と検索してみてください。なお、責任は負いかねます。)

 

お話の詳細までは知らずとも、タイトルを聴けば、ほとんどの人がショートカットの女の子が剣を構えて大きな女優帽をかぶっているビジュアルは目に浮かぶんじゃないでしょうか

 

私もそうでした。

 

青木さんの役どころは「海賊・ブラッド」・・・・????海賊????嫌な予感しかしないぞ・・・・(沼に落ちる意味で)と、思いました。
(過去にパイレーツオブカリビアンをこじらせた経験のある人)


確かもふ虎の楽付近の日取りでのビジュアル解禁で「圧倒的ジョニー・デップ感」にやられて、それ以降何とか観れる日のチケットを探して奔走していましたが、譲渡もなかなか見かけることなく・・・観劇あるある、の「当日引換券」様にお世話になりました。

 

 

行ってよかったーーーーーー!!!


前のエントリから何度も書いていますけれど、経験の浅いひよっこがつらつら書いてごめんなさい、なんですが・・・・


上島先生、すげーっす。
なんというか、2.5次元の進化系につながりそうなミュージカルかなぁ、と思います。



今の2.5次元舞台って、男女比率が割と偏る原作のお話(いわゆる女性向けの人気のあるジャンル)、そして若手俳優沼と呼ばれる沼にずぶずぶしてる方って圧倒的に女性が多いと思うのですが。今回は中世という時代設定のファンタジーとして、良い意味で原作感を感じないというか…



これまでに日本で上演されていて私がパッと思いついて、大体の方のイメージが付きやすい作品を挙げると、エリザベートもロミジュリも、レディベスも、これはもしかしたら実際にあったかもしれない事実っぽいファンタジー、だと思うのです。十何世紀かの●●王朝の○○王の時のお話、みたいなものが少なからずあったはず。

リボンの騎士もその一部なのでは…??と思えるくらいの感覚でした。

よくアレンジされていて、本当に原作が好きな方からしたらどう映るかわかりませんがミュージカルとして、新しい切り口を拓いて行ってくれないかなぁ、と思うのです。


生田ちゃんの音域はソプラノ、なのかな。もうしばらくピアノを触っていないので曖昧すぎますけど。
しっかりしたミュージカルとかオペラのようなの歌い方ではないけれどよく通る、綺麗な歌声です。
女の子としてのサファイアと、男の子のサファイア、上手にスイッチが入っていると思います。
ごめん、正直アイドルなめてた。
かわいい。ちょーかわいい。最後の現代アレンジのドレス、ちょーかわいい。変な声出そうになった。

 

対する玲香ちゃんの音域はメゾくらいでしょうか。
ロック調の曲の合う声だと思いました。
ダンスというか動きにキレがあって見ていて気持ちがいい。
母役のしょうこおねえさんとの掛け合いは、涎が出るほどうらやましい。ツンッぷりがかわいいです。(ツンデレだいすき)


ともるんのプラスチックはずるいや~。ずるいよプラスチックtodayにこまき大好きです/話がずれた)

伊達にバブバブポン!してなかった。前半のアホの子っぷりがとてもかわいい。
ラストの男気無双はかっこい。原作はこんなキャラじゃなかったのにずるいや~~~!!いい役だね。


か呉島光実…神っちの(”かみっち”と打ったらでてきた、変換怖いごめんなさい)王子様はほんっと、似合う~。きらきらの王子様、かわいい~~~~ってなるBBAでした。
ただ、某ラストキスでもっと甘々な神っちさんを直前に見ていた私はなんとなく足りなくて「そこは唇を行くべきだろ!!くちびるを!」「フランツ、来いよ!!(」・ω・)」\\来いよ!//」と、脳内で勝手に虎ちゃんたちが動き回ってしまいました…

ただ、なんとなく残念なのはこの2王子のキャラが周りに比べて薄いことかな…
というのが初回観劇の感想でした。

 

そして!しょうこお姉さん!!!
ほんっと、すごいです。ベルばらの伝説のエトワール動画くらいでしかちゃんと拝見したことはないのですが、あの動画だと紛れもないソプラノ歌手さんですが、今回は初めての?悪役。
低音もしっかり鳴らされていて流石としか言いようがない。終始鳥肌。
表現力も声音の強弱などで単純につけるだけでなく発声まで変えていらして母として、悪魔として、女性として。揺れる姿を見事に演じていらっしゃいました。
ぶっちゃけ、しょうこお姉さんの無駄遣いのような気もするけど、しょうこお姉さんファンの方からしたらいかがなんでしょうか???



さて、お待たせしました青木さんのターン!!!!!!!
(誰も待ってないし、青木さんファンによる盲目感想なのは100も承知)(はてブロさんは検索に引っかかるみたいだから敬称は略しません)


なんというか、1幕終わって休憩のとき「あ~、やっぱ声高いんだな。」というのが率直な感想。GAROのFURO、3人旅のカラオケで島人ぬ宝を歌い上げていたので「???!!!」って思ってたんですがね。地声高めだもんね。
チンクちゃん、プラスチック、ブラッドの3人で歌うクライマックス付近の曲は確かメインがチンクちゃん、上がフランツ、下がブラッドのパートわけだった気がしますが。
下用の声になるとすっごく色気が増すというか、つやのある声になるというか、ほんと大スキ(きもちわるい)
その声を堪能できるのはたぶんDream Live2014のヘビーレインが最新音源でしょうか…ほんと、ラストの7代目のハモリも好きすぎて(テニミュ史上1番だと思ってる)現場でも毎公演泣いてたし、今でも1週間に1度は聴いてる。中毒。



個人的には2曲目?の最高音、もう少し苦しくない歌い方を探してほしい…です。
私が見てからもう4公演過ぎていますからまた変わっているかもしれないですが…(11月15日なう)

男性からしたら高いよね、きっとあの音。ファルセット使えれば楽だろうけどブラッドのキャラには合わないし、第一彼がファルセット使ってるのを見たことがないので、何とも言えないんですが…

ひやひやする感じの歌い方じゃなくてミックスボイスでもいいから、偶然の産物でもいいからストンとハメる歌い方ができるようになってくれればもっと安心してみていられると思いました…
歌って、歌いこむとある時急に苦しんでいたところが「ストン」とハマる時が来た経験が個人的にはあったので、そう思うのです。


 あとは、初めて純粋な演技で泣かされました。

お芝居を見に行くと感情移入して泣いてしまうとか、ストーリーが悲しいとか、卒業公演が悲しいとか、泣いている方の理由ってさまざまだと思うのです。
もふ虎は斎藤一サイドとして泣かされたのは全体の演出を通して、だったので彼の演技に泣いた、ではなかったと思っています。
今回は違った。


ほんっとにこの後盛大にネタバレします。嫌な方は超逃げてください。





ブラッドの最期。
台詞とかも超曖昧なんですがニュアンスで!おねがいします!


この蒼い瞳が嫌いだった。けど、サファイアみたいだと誰かに言われた。海賊やめて陸に上がって適当に生きてきたけど、初めてお前(=サファイアちゃん)に会って、俺の生きる意味を見つけた。片割れだ。手に入れたいと思った。
ほんとは俺が隣にいたいけどできないみたいだ、だから同じ瞳を持っているお前(=フランツ)、に託す。起きたら手を握ってやれ、幸せにしてやれ、頼んだぞ兄弟。


こんな内容だったかな。
この時の表情、声音、全部が最高で。
13日の初見の時、後方席なことをいいことに双眼鏡で定点カメラをしていたのですが双眼鏡のレンズとめの間に見る見るうちに水が溜まっていくし、鼻水はじゅるじゅると垂れてくるし、えらい目にあいました。
こんなに泣かされると思っていなかった。
たぶん明日からの4公演、また乃木坂勢のお兄さんにギョッとされるんだろうなぁ、すみませんね…



そんなこんなで無理やり締めようと思います。(一回、がっつりこれよりも長く打った感想をバックアップしておらず。データが吹っ飛んでいるのでやる気がだいぶ薄れてしまった。すみません。)


サファイアの瞳に魅了されるおはなし、というタイトルにしたのはここまででお察しの通りいくちゃんサファイアのまっすぐな瞳に。もうひとつはブラッド&フランツ兄弟のサファイア色の瞳に、魅了される、素敵なお話だった。と思うのでWミーニングにしました。へへっ


2.5次元だけど2.5次元じゃない、そんな感覚を覚えた不思議なミュージカルでした。
60周年記念公演だけで終らず、再演で根強く残ってほしい作品だなぁ。

武士白虎もののふ白き虎、回顧録。

推しをイケメン、以外の言葉でなるべく表現するよう、試みる。 その2、の予定です。







やっと作品の感想に突入します。お待たせいたしました。この辺りは9/27以降書いていましたが、忙しくて(色々な意味で)大千秋楽が終わってしまいました。


その辺りも踏まえて、ごちゃごちゃかきます。
分かりにくいと思います、すみません。
スクロールバーの長さで察してください。

そして回顧録と謳いながらどちらかというとDVDを見るときに忘れないための忘備録とか、こういう表情してたよ、とかそんな内容です、すみません。



ここから先はふんだんにネタバレを含みます。東京公演終わったし。なんなら大千秋楽も終わった。



DVD出るまで見れない(=公演を見ていない)からネタバレやめてください!とか。
今回の作品が好きじゃない人とか。
そういう方には今回のダラダラ感想ブログはお勧めできません。
千秋楽が終わって西田さん万歳、推し万歳、もふ虎万歳、っていうテンションだから!!



あくまでもある程度劇場に通いつめたぺーぺーのいちファンの感想やら解釈です。ご理解いただけたら幸いです。

つらつらと長くなり失礼しました。



さて、本作のタイトルですが



武士白虎 もののふ白き虎~幕末、「誠」に憧れ白虎と呼ばれた若者達~



長い。
公式さんが最後まで略称を使わなかったため、巷では「もふ虎」「白きもふもふ」とか呼ばれています。
略称だけだと赤ちゃんのホワイトタイガーを連想できてもふもふしたくなる感。しかし、物語の内容は超cool。

最初はなんじゃこの長いタイトル、と思いましたが今になると正解!越後製菓




前のエントリーで少し触れましたが私は20代半ばになってからの、舞台沼の住人です。
それまではバンギャルだったため、舞台界隈の演出家さんや作品の変遷、歴史などはからっきしです。


今作の作・演出は西田大輔さん。
西田さん演出、自分の周囲を見ても明らかですがハマる人とそうでない人の差が激しい。


小娘が偉そうで申し訳ありませんが、たいへん興味深い演出家さんだと思います。今回、初めて西田作品を拝見しました。

西田さんの過去の作品を観たり、これからの作品を観たりしたい。と思っています。
今回は「綺麗な西田作品」とも言われているらしく、逆に汚いほうを見てみたい。


ようは、西田さん演出にどっぷりとハマりました。ハマれました。

だから楽しい。楽しかった。
気づいたら半分以上、観劇していました。



初日は白虎隊という終わりの見える題材を扱って、死に向かっていく姿なのかと思っていました。ようは「どう死んだか」(だって前情報がなさすぎる。)


が、しかし。この物語は
至るところで話題になっていますが「どう死んだか」ではなく「どう生きたか」の物語。


私たちが悲劇として知るようになった白虎隊のお話も、誰かが話さなければこうして皆が知る物語にはならなかった。

この物語、観客は明治初頭にタイムスリップする疑似体験をし、飯沼貞吉という語り部を介して記憶を共有することで皆が知る白虎隊が更に輝くための物語を振り返ったのではないか、と思っています。



肝心の、その物語を語るのは会津戦争終結から14年後。口を開くにはそれだけの時間を要した、という事でしょうか。
(たぶん史実を紐解こうとすると斎藤一が青森から東京方面に出てこれたあたりのタイミング?なのかな。ちゃんと勉強しよう)



白虎隊の生き残り飯沼貞吉(安西慎太郎)と、新撰組の生き残り斎藤一(青木玄徳)。
斎藤に関しては生き残り、と表現していいか迷いますが貞吉と同じような立場、と考えればその表現が妥当かなぁ、と思います。


物語冒頭は二人の語りで過去を振り返ります。


明治維新が終わり文明開化が進むなか、斎藤が貞吉のもとを訪れる。洋装和装が入り交じり、舞台中央にあるカメラが時代の象徴でしょう。


何故手紙などよこした、と問う斎藤に
「土方さんに出したかったのですが、叶わぬものですから」と返す貞吉。

土方も、亡くなっていますもんね。
はたして、貞吉は自分の持つ重く暗い過去を誰かに話して、アイツらは素晴らしかった。と気持ちを共有したかっただけなのか?2回目の観劇の時はそんなことを思いました。


今になって考えると、物語冒頭の貞吉には「過去を引きずっていて、取り柄のない自分だけが何故か生き残ってしまった罪の意識」があるのではないかと思います。
周りの仲間たちのほうが自分よりも優れているのに、なぜ自分を生かしたのだろう。そう思っていたのではないでしょうか。


そのまま長い年月を経て、白虎隊はマイナスな記憶になっている。周囲に誇るように話すなんて、できない。そんな様子だと思います。


がしかし、この話はそういう湿っぽいものではなく「白虎隊を後世に語り継ぐために、飯沼貞吉をよみがえらせる話」とも取れる気がします。



その中の隠れた(いや、見ると明らかですが)テーマが「"夢・憧れ"を通じて」かな。
劇中歌にも「憧れの背中」とあるように、背中で語る物語。とも言えるのではないでしょうか。



新撰組は白虎朱雀隊にとって憧れで、たぶん今風に分かりやすく置き換えるなら戦隊ヒーローに憧れるチビッコの心理。


新撰組に関してはひたすらカッコいいお兄さんたちです。主人公たちが背中を見て憧れてきた対象ですので、かっこよくて当然。
新撰組に関して、深くはこの物語では描かれていないので脳内補完する他ありません。


荒木さんの土方は殺陣がスピーディーです。2手先を見て斬ってる、んだっけ。BGMも一転して、激しい印象になるので場面が引き締まります。
斎藤はその殺陣を見てメチャクチャテンションが上がるようです。(いつだかのトークショーで葉っぱ隊のような珍妙な動きで再現してくれました。あれは彼の通常運転)


男性目線で見てもカッコいいということは、女子にはたまりません。
私は初日の一幕終了後、少しの間は衝撃的すぎて「やばい…」と呟いたままイスから立ち上がれませんでした。



青木さん演じる斎藤も、よく強さが現れていると思います。
時期が曖昧なのですが、たしか鎧武出演決定後のキャストサイズさんのインタビュー時のプロフィール欄で「特技:殺陣」とあったのですが、見る機会には恵まれず(それ以降の役柄が怪しい科学者とか、囚人、イケメン面が担保の元ホストじゃ、そりゃそうだ)ずっと待ち望んでいました。


斎藤一は左手の殺陣なので、左腕が太くなったそうです。
(一年ほど前の写真集ZUKANの背中の写った写真を見ると明らかですが、筋肉の発達が右に偏ってたからちょうどいいような?)


初日は若干、腰が高いように感じましたがその後しっかり修正されています。
また、刀も二刀流、槍の殺陣もあり、てんこ盛りです。

一幕半ばの新撰組のシーンの時の楽しそうに人を斬る表情、土方と対峙したときの表情、そのあとの土方に対する言動。

今回は簡単に済まされてしまいそうな「かっこいい、イケメン、やばい」はなるべく言わないスタンスの感想blogにしたいのですが、かっこいい以外に表現できない。本当にかっこいい。


いい顔、表情をする役者さんになったなぁ。としみじみしました。ここ最近は、コミカルな役・チャラい役が多かったので、ストレートプレイで彼の魅力を改めて引き出してくれる作品に出てくれてよかった、とすら思います。


狂喜じみた戦闘シーン、貞吉に送る目線、白虎隊を見守る兄のような視線。
どれをとっても見たことのない新しい斎藤一でした。
(とは言え、私の知識の斎藤一るろうに剣心牙突!!!)


白虎朱雀隊という組織が新撰組に憧れていたと同時に、白虎朱雀隊の仲間同士でも、お互いが自分にはない部分に憧れる、青春群像劇。
憧れって、勝手な心境(俺今からお前に憧れるわ!とはならない、個人が勝手に抱くもの)だと思いますが、それが元でアイツみたいになりたい、と自分も鼓舞される、強くなれる。不思議なものですね。


前半は「よし、もっと鍛練して国を、家族を護れるように」という空気が強いと思います。
日々の鍛練の風景をを通じてそれぞれのキャラクターの性格が写し出され、貞吉が仲間をどう思っていたか語ります。
(ほんとに、貞吉目線で。だから、見えていないところもあった)


後半は「現実を目の当たりにして、それでも武士として誇り高く生きる事に憧れた」かなぁ。

初陣を飾る、華々しいとは言え、人を自分の刀で切る事になる。
そんなことを自分の一回りも下の少年たちが、考えないといけなかった世の中を思うとそれだけで涙が出ます。



・・・覚悟は、できてるか!!!


頼母が白虎朱雀隊かける言葉が日に日に、重みを増していたと思います。


ただ、重苦しく悲劇にならないのは間に挟むシーンで泣かされた直後に、笑いを取りに来るからかな。
ずるい!とは思うけど、ずっとあの空気だと演じる側も見る側も心がひたすら病むと思う。


一幕でも白虎朱雀隊の面々がわちゃわちゃしてますが、二幕のほうがかわいいし、メリハリついてるし、好きです。 以下、かわいいbotですが、好きな理由も書いてるから許してください。


儀三郎とかなえちゃんの逢い引きシーン。


一幕では先行して貞吉と悌次郎が二人で覗き見する場面もありますが、そこは儀三郎たちもさることながら、貞吉のピュアっ子ぶりが伺えます。
覗き見しているシーンの目のキラキラ感とか、表情がまだ恋を知らない、そんな子なんだなぁ、となるのです。
二幕はみんなでバカをしながら覗き見するほうが忙しそうですが。


二幕のシーンは最初は白虎朱雀隊を見ていたのですが、ふとした瞬間に本来の推しである青木さんを見たら超おもしろかった。(こんな言い方は失礼な自覚はあるが、これ以外に表現できない)



初日から言っていたのか解らないのですが、逢い引きシーン中盤の
「昔っからそうだったの?ギィちゃん」
という台詞で、その空間に本来はいない斎藤までノリノリになっている(=大千秋楽の一幕追加セリフで明らかですが、過去を振り返っているときの斎藤は干渉してはならない存在だから声も出さない、ぶつからないように逃げる)事までしているのに一緒になって声に出していました。顔芸付きで。
白虎朱雀隊の子達も覗き見なので声が出ていてはいけないのですが、ついつい出ちゃうから儀三郎は気づきそうになる(っていうか気づいてる)のを「ギイィィィ~(裏声)」という謎の鳴き声でで誤魔化そうとするんですが、斎藤まで一緒になって誠の羽織の袖で顔を隠すシーンとか、かわいすぎて。。。。



…が、しかし。その後のシーンから観客は底まで落とされます。


そのあと、戦況はますます苦しくなり、ついに共に鍛練に励んだ同胞から初めての戦死者、和助が出てしまいます。
実は会津戦争の開戦当初から、旧幕府側には内通者がいて。よりにもよって内通者は白虎朱雀隊にいて、内通者は保鉄で。



が、物語の冒頭へ頭を戻すと、明治になって斎藤と再会した時に貞吉の語る、過去の白虎隊のお話は、あくまでも貞吉から見た白虎隊のお話
過去を語っているときの貞吉は、斎藤に対して、彼の「会津新撰組」という立場で知り得る情報と、自分の持っている記憶を共有しているだけ。
白虎朱雀隊に関しては表面的な事しか知らないはずだと思っています。

キャラ紹介のようなシーンがありますが、貞吉は「保鉄についてはあとで語ります、一言では言い表せないから」。と明言しません。
その貞吉の言葉の時、斎藤は飄々としていますが、その少し前。
儀三郎に連れられて保鉄も出てくるシーンで、既になんとも言えない、虫の居所が悪そうな顔をしています。

その理由は、悌次郎から保鉄について「調べてほしい、何かあるに違いない」と依頼されていて、白虎朱雀隊の面々が保鉄を疑っていたことは知っていた。
そして、調べた結果母親を人質にとられていた、という裏まで斎藤は知っていた。だからこその、冒頭で保鉄が登場したときに何とも言えない表情をしていたのでしょう。



意識を物語中盤へ戻すと、保鉄はやっぱり内通者だった、しかし保鉄なりに抗った結果、人質にとられていた母上は殺されるし、保鉄を嫌いだといいながらも仲間だと言ってくれた和助の最期を目の前で見ることになる。


そこからの保鉄の小澤くんのお芝居もとても胸を打つものでした。


自分のせいで和助が死んでしまった、同胞も何人も失った、すまない。と保鉄は泣きながら謝りますが各々、理由を調べていた仲間たち。
母上が人質にとられていた、という理由にたどり着き、誰も保鉄を責める事なく、気づいてやれなくてごめん、悔しいな保鉄、と皆で泣くのです。
仲間っていいなぁ、とホロリ。


そのあと、ハイパーかっこいい土方さんのシーンなんですが、そこもそれ以外にみどころたっぷり。


皆でしんみりしている中に突如現れる斎藤。
「よぅ、弱虫ども何をビチビチ泣いてやがる!!」
という言葉に仲間をバカにされたからか喰ってかかりにいく貞吉。引き留める仲間。そんな後ろ姿を見て、さらに泣きじゃくる保鉄。
そして華麗な斎藤さんの回し蹴り。は~、足長いなぁ・・・・。


とにかく土方さんが呼んでる。酒の相手をしろ ってさ、と。
慌てて現場に向かう白虎朱雀隊。
ついさっきまで泣いていたのが嘘のように、憧れていた土方さんに会うことに緊張しすぎて色々おかしい。ほんとにかわいい。


和助はともかく、わりとみんな儀三郎のことをいい意味で年上扱いしていなかったのに、いざとなると「年上でしょ!」と先頭で行かせようとするとか、近くに来いと言われたら勢い余って土方の靴の上に乗るくらいの距離まで近づくし(確か大楽は儀三郎が土方の足の間から頭を出していました)、近い、と言われたらソデまでハケちゃうし、かわいい。


飲め、と土方に言われた後の勝太郎の日本酒チャレンジはだいたい四杯飲んだ後に倒れてたんだけど、東京楽だけ五杯だったかな。
それを見守る斎藤。最初はお酒を注いでくれる隊士と遊んでるんですが、次第に大丈夫かよこいつ~、という表情から倒れた後の
「…!!殺すんですか土方さん?!」
「いやぁ、打ち解けると思ってなぁ」

このテンポが最高。


初陣前に一度、白虎朱雀隊と会っている土方。
そのときに頼母から「挨拶をしろ」と言われて悌次郎が
「白虎朱雀隊!!伊藤!…」
まで言いかけると「名前などいらない、剣(働き)で覚えさせろ」と、諭す土方。


そんなやり取りがあった上で勝太郎を「棚倉で会った威勢のいい奴だな」と誉める。
それにあたる棚倉のエピソードは物語の中盤。苦しい状況の中で奮戦するけど勝てない白虎朱雀隊。

そんななか、剣の天才悌次郎だけ新撰組の援軍として声がかかる。悌次郎を剣技のライバルとしてみていた勝太郎は、悌次郎だけ声がかかったことが悔しくて、次の戦で周りが見えなくなるほど認めてほしくて戦っていた。けれどがむしゃらすぎて危機に陥る。そんな場面で土方に助けられ、恥ずかしい姿を見られた、と後悔していたんです。


なのに「威勢のいいやつ」と誉めてもらえた。
白虎朱雀隊たちはテンションだだ上がり。「ッスゲェェェ~!!」とみんなで一旦集まってわちゃわちゃ。かわいい。あーもうおばちゃんがご飯食べさせてあげる。ってなります。


そしてその後、意図的に(だと思う)「石田(和助)は見事な最期だった」と切り出す土方。良くわかってる、というかいい言葉を言う。素敵。
その言葉に水を打ったように静まりかえり、一瞬おいて号泣し始める白虎朱雀隊。
そこで
「和助は勇敢でした、どうか忘れないでやってください」
と言いにいくのが保鉄なのがまた憎い。


新太郎が勢い余って土方の前で
「俺は近藤さん派ですから!ハァン!!!!」
とかいい放ってしまうのはヒヤヒヤしたけど、それを受けて
「俺も近藤さん派だ」
と返せる土方。


この時、言い放った新太郎がすごい気迫の土方に呼ばれて、切腹覚悟で出ていくのですが、後ろで見守っていた斎藤が慌てて前に出て庇ってあげるのもとても好き。

庇いながらまさかの土方の本音に驚いて
「局長?!」
と、言うんですが、そこで時代の流れを再認識するというか。


序盤は
「局長近藤が変えました、以後、新撰組、と…」
と土方が言っていますが、この酒宴の時には近藤さんは亡くなっていて、土方が局長なんだなぁ、と気づかされました。


また、新太郎の決意表明のあとに貞吉が

「いつか…!いつか!!狼をも越えて、高い場所に行くことですっ!!!!」

と告げるシーン。
私は今回、上手から観る事がとても多かったのですが、一人一人を注視するのではなく全体を観るべく視点をかえると、白虎朱雀隊の面々はそんな貞吉の背中を見て、次第に背筋が伸びていって最終的にはこれでもか!というくらい胸を張ってるんです。



このあとに待ち受ける壮絶な最期なんか微塵も感じさせないくらいに。



本当にこのシーン(酒宴全体)の土方さんが終始かっこよくて、劇中から言葉を借りるならヤバァイです、この人に抱かれたい。




そしてあとはご存知の通り、奮迅むなしく会津戦争は旧幕府が敗戦が決定的となり、飯盛山の集団自決へ向かう訳です。


勝太郎と茂太郎は、貞吉に「悌次郎の元へ行け」(お前たち二人が生きていてくれたら戦況は変わるかもしれない)と送り出し、最期まで戦う覚悟。
途中、落城を知るとお互いに刀を交換して「最期まで誇り高く」と笑顔で。



儀三郎は別れを告げたはずのかなえちゃんが戦場にいて、着物が乱れて亡くなっている事に気付き「またいつか会おうって、これかよ…」と失意のまま。
このシーン、かなえちゃんの着物が乱れているからもしかして慰みものにされたのか、とか深読みしすぎでしょうか。


保鉄は落城を目の当たりにして取り乱しているところを貞吉に助けられ、生き延びています。劇中ではその後どうなったかは描写されていないですが、大千秋楽の追加演出で貞吉の後ろに白虎朱雀隊が現れるシーンに保鉄はいません。=あれは戦死した側が送り出すシーンなんだな、と理解できました。



新太郎は悌次郎に貞吉と合流しろ、と送り出します。
「誰かが居てやらなきゃ、アイツは折れちまうから。お前らが二人いればなんとかなるってみんな思ってた。頼む、なんとかなってくれ。行け、頭からの命令だ」
と伝えて果てます。
彼は武家としては没落してしまったけど、刀を握らせてくれた父のことを尊敬していて、いつかそんな父に自分が一軍を率いている姿を見せたい。刀、頭脳、どれも敵わないから、頭(アタマ)になるんだ。と夢を語っていました。


皆の想いを受け取った貞吉と悌次郎。
合流はしますが悌次郎は貞吉に自害しないでくれ、戦況が変わる望みをお前に託す(=お前が生きていてくれれば、俺達は生き続けていられる、というような意味合いに解釈しました。)とだけ告げて、果ててしまいます。



この物語冒頭から、淡々と下記を振り返ってきた貞吉は白虎隊としての自分の時は止まったままだったんだと思います。



そこへ、現れた斎藤が悌次郎の言葉の真実を貞吉に語る。


「もし自分たちに何かあったら、白虎の旗は飯沼貞吉へ。」

「貞吉の思いには、誰も敵わないから。憧れていたのは、俺の方だ。……行こう貞吉、みんながついてる。俺だけじゃない、白虎隊みんなだ」


何度か重ねていますが、時が止まったままと感じていた理由は、ここまで過去を語っても貞吉は「今となっても、悌次郎にはかなわない」と言っているからです。
あこがれ続けていた悌次郎までも、なぜなんの取り柄もない自分が生かそうとしたのか。落ちこぼれだったのに何故。と恐らく思い続けていたのでしょう。
新太郎の言うとおり、誰もいなくなってしまった未来では貞吉は折れていました。

しかし、斎藤がもたらした悌次郎の遺言とも取れる言葉で、完全無欠だと思っていたヒーローは自分に憧れていた、という思いがけない言葉に、白虎朱雀隊の隊員だった過去を持つ貞吉は、息を吹き返したんだと思います。

しかし欲を言うと貞吉がみなに憧れられる所以が酒宴のシーンで土方へ向けて宣言した「狼をも超えること」くらいしかエピソード付けできそうにないのが悔やまれます。他にもし、思い当たるシーンのある方いらっしゃったら教えてください。



そして、土方の最期。
土方の最期を頼母から伝え聞いた、として斎藤が語り、土方の最期を知りたがっていた貞吉と記憶を共有しようとするシーン。

過去へは干渉できないはずの斎藤が舞台の前方へ出てきて土方に酒を注ぐ。
(この辺は精神世界?みたいな良く言うメタやらエモやらの演出でしょうか)

その酒を土方が飲み干して、頼母との会話。

戊辰戦争は旧幕府が敗北した。暫くは捕らわれるだろうが新政府軍はお前の力が欲しいそうだ。だから死なずに生き延びろ、と頼母に願われますが拒み、これまでのことに礼を言うと

「狼は高いところに居なくては。いつか足元をすくわれる。…あなたが育てた虎ですよ。」
新撰組副長!土方歳三!・・・逝ってまいります」

と告げて再び戦火へ身を投じて、凶弾に倒れます。



和助の死後の酒宴で貞吉がいった言葉を、笑い飛ばしながら、しかしとても嬉しそうに頭を撫でて
「覚えておこう」
と、言ったからです。


私は毎回毎回このシーンが一番の涙腺緩みまくり、なんなら鼻水もおまけ付き、なのですが。
東京公演22日夜からかな?土方は誠の黒いだんだらを羽織って逝くのです。もう毎回死にそうなくらい泣かされた。

また大千秋楽のみの追加演出で。
そこに「土方さん、ありがとうございました」だったかな。
その場に存在しないはずの斎藤が土方に声をかけました。


"斎藤にとって、土方はやっぱり憧れだった、のかなぁ。"


そう思ったと同時に、大千秋楽という心境とその他の追加演出にも散々涙腺をやられていて、追い討ちをかけられたかのように声が漏れそうになるほど泣いてしまってその前後は記憶にありません。

只の悲劇として描くのではなく、終了後なんとも言えない、しかし満ち足りた気分なのはこのシーンのお陰だと思います。



大人の責任だ、とか親を大事にしてやれ、とか私はこのお芝居の流れで使われる言葉としてはアリだと思っていますが、この作品がお気に召さなかった方はこの辺りが引っ掛かるようです。

そのお気持ち、解らなくもないです。
しかし論点をそこに持っていってしまったら、また違う作品になってしまうと思うし、締まりが悪くなる気がするので私は深く考えないことにしました。


そのくらい、安西くんのお芝居をはじめ、アンサンブルさんも含めてとてもクオリティの高い、良い舞台を見れたと思っています。


松坂わかこさんの貞吉母、途中から語り部ではなくなる貞吉の代わりに語り部として出てきますが、子を思う母の気持ちを痛いくらいに表現されていて、胸が苦しくなるシーンもありました。



横浜くんはもっと淡々とお芝居するタイプかと思いましたが、安西くんに引っ張られるように日に日に、熱くなりました。
最期のシーンで笑いながら果てる。あの笑顔が大好きです。

松村くんは申し訳ないけどいままで全く存じ上げなかった。
松村くんの殺陣でスイッチが入るの、大好きです。
あと、オープニングで初舞台の松本くんのハケと、松本くんの出が被るのですが、すっごい優しい顔で笑いかけていて、そこですら終盤は泣けてきました。


松本くんは初舞台の初々しさと、大千秋楽の化けっぷりが素晴らしい。
色々と手応えを掴めたんだろうなぁ。スゴく台詞回しが自然で和助らしくて、途端に和助のキャラがくっきりと色づきました。
大千秋楽で涙をこらえる姿が印象的でした。
まだ若いしトップコートだし、背が高いし、勝手に期待。


小澤くんも初めてお芝居をみました。
難しい役どころなのに初日からしっかり掴んでいて、心動かされました。
殺陣も、人を想って斬りなさい、の頼母の言葉に従ってあのポーズなのかな?緩急のほどよくついた殺陣が気持ちよかったです。


白又くんも生のお芝居を見るのは初めて。コーンロウ?のような編みこみもあってかわいいのに凛々しくて、男子は20歳近辺で化けるなぁ、と思いました。
茂太郎は保鉄を追い詰めるセリフがあるけど、その後のシーンで責めたことを悔いている気持ちを感じました。
いつかのトークショーでは松本君の親御さんが来てるんだよ、とフォローをれてあげる面も。そして芸人のような面も。意外でした。


河原田くんは1年ぶりに見ました。黒執事のフィニしか知らない身としては衝撃。
天真爛漫なキャラクターに見えるフィニがかわいいなぁ、と思ったのですが今回は体術?というかアクション?殺陣とはまたちょっと違うんですけど、そういうのが取り入れられてて思いのほか筋肉質でびっくりしました。


和田さんはごめんなさい「え?白虎隊????新撰組じゃない・・・!?の??!!」でした。
だけど年上キャストさんと、役柄が非常にマッチしていたと思います。
トークショーでは関西人ぽさが出てましたね。ゆるキャラわだっくま、グッズにならないかな~。
そしてキャストの年齢の話題を振っておいて「ひゃぁぁぁあ><」ってなってる姿に自分自身も胸が痛くなりました。(和田さんと非常に近いしい年代なので・・・・)

書き出したらきりがないのですが、本当に素敵な舞台をありがとうございました。


2015年、怒涛の勢いで原作モノ舞台が多数上演されています。(ようは2.5次元モノ)
私もオタクだし、テニミュからこの界隈にハマったので入口としてはありだと思うのです。
だけど、今年は多すぎないかい?原作ついてないとチケット売れないの???
と、新規の告知が出るたびに毎回思います。おなか一杯。
見たいものがありすぎてどれを選べばいいかわからないし、そもそも若手俳優は界隈はファン層がかぶっている役者さんも多いのに、お客さんを取り合うのはどうなんだろう、と思うのです。


今のテレビドラマ業界がいい例だと思うんですが2005年以降ちょいちょい漫画原作がドラマ化されたり映画化されてヒットするようになりました。
それに味を占めたテレビ局が、バンバン漫画原作をドラマ化したおかげで世間の目が厳しくなって、今の世の中はよほどでないとヒットしなくなってしまってると思うのです。

いつか、演劇業界(と言ったら大袈裟ですが)も2.5次元じゃないと利益にならないとか、とりあえず2.5なら何人かイケメン出して写真うっとけばいいだろうとか、変なレッテルを貼られてほしくない。


そう悶々と考えていたところに、もとになる白虎隊という題材はあれど、原作漫画(もしくはゲーム)ありきではない素敵な脚本、舞台と出会えて本当に幸せでした。


願わくば再演、このキャストで、また、見たいなぁ…
しかたがないのでDVDの発売を心待ちにします・・・
あのシーン、あのアングルから入ってほしい、とか大楽の追加演出と差し替えお願いします、とか、なんならおまけでサントラつけてください、とか要望がたくさんあるのですがどうしたらいいのでしょう。


東映さんにお手紙出せばいいのか????www



ほんとうにきりがないので無理やり締めます。ここまでお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました。
もしよろしければ、感想を共有したいな~、なんて思っています。